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令和6年度CAMaD 若手研究者海外派遣支援事業 活動報告

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CAMaDでは、次世代のワクチン開発や感染症学・免疫学研究をリードする若手研究者の育成を重要なミッションの一つに掲げており、これらの分野において研究を行う若手研究者を対象に、海外での研究活動に参画するための支援を行っています。今回は令和6年度の採択者を順番に紹介いたします。

学 会 名:ACR Convergence 2024
開 催 地: Walter E. Washington Convention Center(アメリカ合衆国 ワシントン)
渡航期間:2024年11月14日~2024年11月20日

大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器・免疫内科学
特任助教(常勤)
辻本 考平

このたび令和6年度先端モダリティ・DDS研究センター(CAMaD)若手研究者海外派遣支援事業にご採択いただき、誠にありがとうございました。ご支援により2024年11月14日から19日にかけてアメリカ・ワシントンD.C.で開催された米国リウマチ学会議(ACR Convergence 2024)に参加することができました。
本学会は、リウマチ・膠原病領域で世界最大規模を誇り、100を超える国や地域から1万人以上の臨床医、研究者、免疫学者が一堂に会します。市内には学会広告を施したバスが走り、街中にポスターが掲示されるなど、周辺そのものが一大イベントとしての熱気に包まれておりました。学会プログラムには各疾患の最新治療ガイドラインの発表やレビュー講演、膠原病の病態解明に関する基礎研究発表、看護・患者主体のセッションなど、実に多彩な企画が含まれていました。また、膠原病患者へのワクチン投与や感染症予防など、日本ではあまり馴染みのないテーマも例年取り上げられ、連日多くの刺激と新たな視点を得ることができました。
私は今回、全身性エリテマトーデス(SLE)の治療に関する研究成果をポスター発表いたしました。SLEは多臓器に障害をもたらす自己免疫疾患であり、現行のステロイドや免疫抑制療法をもってしても依然として難治症例が多く、治療戦略の最適化は喫緊の課題となっています。発表会場では世界各国の研究者から多くの質問や意見を頂戴し、活発な討論が行われました。このような直接的な対話を通じて、新たな知見や示唆を得ることができたことは、大変有意義な時間となりました。
今回発表した内容は現在、論文化へと向けて準備を進めております。学会で得られた情報や議論を今後の原稿執筆や研究計画に反映し、さらなる成果創出を目指したいと考えております。また、ワクチンに関する最新動向を含む新たな研究トピックに触れたことで、膠原病領域を含む国際的な研究潮流をより明確に把握することができました。これらの知見を今後のCAMaDでの研究活動に最大限生かしていく所存です。
最後になりましたが、本学会への参加にあたり多大なご支援とご高配を賜りましたCAMaDの皆様に、心より御礼申し上げます。今回の貴重な経験を糧とし、今後も研究活動に邁進してまいります。誠にありがとうございました。

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