チームメンバー
チーム長
荒瀬 尚
免疫学フロンティア研究センター
教授
- 研究開発協力者
-
山本 雅裕
微生物病研究所
教授 -
岩永 史朗
微生物病研究所
教授 -
加藤 貴之
蛋白質研究所
教授 -
James Wing
感染症総合教育研究拠点
准教授
研究開発目的
ウイルス分子と宿主分子との相互作用の解明により、安全で有効なワクチンの開発のための研究基盤を整備する
研究開発内容
ワクチン開発においてウイルス受容体の同定や免疫逃避機構等の宿主病原体相互作用の解明は、ワクチン開発上で必須である。特に、新たなウイルスが出現した際のウイルス受容体の同定は、ワクチンの有効性判定や動物モデルの樹立にも必須である。そこで、本研究では、様々なウイルスに対応できるウイルス受容体等の宿主病原体相互作用の速やかな同定システムを開発する。
現行のmRNAワクチンの最大の問題点として、発熱や心筋炎等の副反応がある。強い副反応はワクチン接種率の低下の原因にもなっているが、依然として副反応の明確な原因は不明である。そこで、本研究では、ワクチンによる副反応のメカニズムを解明し、副反応を示さないmRNAワクチンの開発を行う。
研究開発課題
- 1cDNAライブラリーやCRISPRライブラリーを利用した宿主分子と様々な病原体分子との相互作用を迅速に解析するシステムを構築する。特に、スクリーニング用の細胞をあらかじめ用意することで、迅速に宿主病原体相互作用を同定するシステムを開発する。
- 2ワクチンの副反応のメカニズムやワクチンに対する免疫応答のメカニズムの解明を行うために、mRNAワクチン投与後の患者検体をRNAseqやマスサイトメトリー等を用いて単一細胞レベルで解析し、副反応の発症機構やワクチンによる免疫応答の持続性のメカニズムを解明する。
- 3宿主病原体相互作用の解明を基盤にして、有効性が高く副反応が低いワクチン抗原やワクチン接種法を解明する。